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インドネシアで自社に合う人材を見極める14の採用選考方法|日系企業向けに使い分けを解説

インドネシアで採用活動を行う日系企業向けに、14種類の採用選考方法を紹介します。それぞれの特徴や適した活用場面を理解し、自社に合う人材を見極めるための実践的なポイントを解説します。
Metode seleksi Peoplyee

インドネシアで採用を成功させるためには、履歴書と面接だけで候補者を判断するのではなく、募集ポジションに合った選考方法を組み合わせる必要があります。ただし、選考方法を増やせば、採用判断の精度が必ず高まるわけではありません。スキルテスト、適性検査、複数回の面接などを必要以上に追加すると、採用期間が長くなり、優秀な候補者が他社へ進む可能性があります。

特にインドネシアの日系企業では、現地人事、配属部門、日本人責任者、現地法人社長、日本本社など、複数の関係者が採用判断に関わることがあります。そのため、選考方法だけでなく、次の項目も事前に決めることが重要です。

  • 各選考で確認する能力
  • 面接官と評価担当者
  • 共通の評価基準
  • 各選考の回答期限
  • 最終採用の決定者
  • 給与条件の承認者

Peoplyeeでは、2013年からインドネシアで日系企業を中心に採用支援を行ってきました。その中で、採用が長期化する企業には、単に選考回数が多いだけでなく、各選考の目的や判断基準が曖昧であるという共通点が見られます。

本記事では、インドネシアで活用できる14の採用選考方法と、職種や役職に応じた使い分けを解説します。

この記事の結論

インドネシアの採用選考で重要なのは、次の3点です。

  • 募集ポジションに必要な能力から選考方法を決める
  • 印象ではなく、共通の評価基準で候補者を比較する
  • 候補者へ過度な負担をかけず、迅速に判断する

すべての企業が14の方法を実施する必要はありません。一般的には、履歴書のスクリーニング、事前スクリーニング、構造化面接を基本とし、職種に応じて課題テスト、業務シミュレーション、リファレンスチェックなどを追加します。選考の目的は、優秀そうな人材を選ぶことではありません。自社の事業課題や募集ポジションの役割に合い、入社後に成果を出せる候補者を見極めることです。

採用選考方法とは

採用選考方法とは、候補者の職務経験、専門スキル、問題解決力、行動特性、希望条件などを確認し、募集ポジションへの適性を判断するための手法です。選考方法は一律に決めるのではなく、募集職種、役職、業務内容、必要な能力に合わせて設計します。

例えば、経理職であれば会計知識やExcelスキル、営業職であれば提案力や顧客対応力、管理職であれば意思決定力や部下の育成力を確認する必要があります。日本語人材についても、日本語能力試験の資格だけではなく、実際の業務で必要な会話、メール、通訳、文書作成などの能力を評価することが重要です。

本記事では、インドネシアで活用できる採用選考方法を次の14種類に分けて解説します。

  1. 履歴書のスクリーニング
  2. 事前スクリーニング
  3. 課題テスト
  4. 認知能力テスト
  5. 状況判断テスト
  6. リファレンスチェック
  7. 構造化面接
  8. 行動面接
  9. グループディスカッション
  10. 業務シミュレーション
  11. 誠実性・インテグリティ評価
  12. 職務知識の評価
  13. 性格・適性検査
  14. バックグラウンドチェック

インドネシアで活用できる14の採用選考方法

1.履歴書のスクリーニング

履歴書のスクリーニングとは、候補者の応募書類を確認し、募集ポジションの基本要件を満たす人材を絞り込む方法です。主に次の項目を確認します。

  • 関連する職務経験
  • 専門スキル
  • 業界経験
  • 学歴や資格
  • 語学力
  • マネジメント経験
  • 在籍期間
  • ポートフォリオ
  • 現在の居住地

ATSや求人サイトの検索機能を活用すれば、候補者情報を効率的に分類できます。ただし、特定のキーワードだけで機械的に判断すると、経験の表現方法が異なる優秀な候補者を見落とす可能性があります。システムで抽出した後は、採用担当者が実際の職務内容や成果を確認しましょう。

必須条件と歓迎条件を分ける

インドネシアの日系企業では、次の条件をすべて必須にする場合があります。

  • 日本語能力
  • 英語能力
  • 日系企業での勤務経験
  • 特定業界での経験
  • 専門資格
  • マネジメント経験

条件を増やしすぎると、候補者の母集団が極端に小さくなります。採用条件は、次の3つに分けて考えましょう。

  • 入社時点で必ず必要な条件
  • あれば望ましい条件
  • 入社後に育成できる能力

2.事前スクリーニング

事前スクリーニングとは、書類選考を通過した候補者へ電話やオンラインで連絡し、基本条件を確認する方法です。主に次の項目を確認します。

  • 現在の仕事内容
  • 転職理由
  • 応募動機
  • 現在の基本給与と総合待遇
  • 希望給与と希望条件
  • 退職通知期間
  • 入社可能日
  • 他社の選考状況
  • 勤務地への対応
  • 出社頻度への希望

この段階で条件を確認することで、基本条件が合わないまま配属部門との面接へ進むことを防げます。

WhatsAppと正式な連絡を使い分ける

インドネシアでは、日程調整や簡単な連絡にWhatsAppが広く使われています。ただし、選考結果、採用条件、オファーなどの重要事項については、メールや正式な書面もあわせて使用しましょう。

通勤時間を確認する

ジャカルタ首都圏では、地図上では近くても、渋滞や公共交通機関へのアクセスによって通勤時間が長くなることがあります。勤務地だけでなく、候補者が実際にどのような交通手段で、どの程度の時間をかけて通勤するかを確認することが重要です。

THRと入社可能時期を確認する

レバラン前後には、THRの受給時期を考慮して退職日や入社日を決める候補者もいます。退職通知期間だけでなく、THRの受給時期と希望入社日の関係も確認しましょう。

3.課題テスト

課題テストとは、募集ポジションに関連する課題を候補者へ提示し、提出された成果物から実務スキルを評価する方法です。例えば、次のような課題があります。

  • コピーライター:記事や広告文の作成
  • エンジニア:コーディング課題
  • マーケティング職:施策立案やデータ分析
  • 経理職:会計処理やExcel分析
  • 営業職:提案資料の作成
  • デザイナー:デザイン制作
  • 日本語人材:翻訳やメール作成

成果物だけでなく、次の項目も確認できます。

  • 指示の理解力
  • 情報整理力
  • 問題解決力
  • 時間管理
  • 説明力
  • 実務上の判断力

ただし、必要以上に長い課題や、企業がそのまま商用利用できる成果物を無償で求めることは避けましょう。課題の目的、所要時間、評価項目を事前に候補者へ説明することも重要です。

4.認知能力テスト

認知能力テストは、新しい情報を理解し、複数の事実を整理し、適切な結論を導く能力を確認する方法です。主に次の能力を評価します。

  • 論理的思考力
  • 数値理解力
  • 読解力
  • 情報処理力
  • 問題解決力

新しい情報を短期間で理解する必要がある職種や、複雑な判断を伴う仕事で活用できます。ただし、認知能力テストだけで採否を決めるのではなく、実務経験、課題テスト、面接結果などと組み合わせて総合的に判断しましょう。また、候補者がテストの言語や形式に慣れているかによって結果が左右される可能性もあります。評価する能力とテスト内容が、実際の業務に関連しているかを確認することが重要です。

5.状況判断テスト

状況判断テストは、職場で起こり得る問題を候補者へ提示し、どのように判断するかを確認する方法です。例えば、次のような状況を設定します。

  • 顧客からクレームを受けた
  • 納期に遅れる可能性がある
  • 上司の指示に問題がある
  • チーム内で意見が対立した
  • 複数の緊急業務が重なった
  • 部下がミスを報告しなかった

状況判断テストでは、候補者に選択肢を選んでもらったり、対応方針を口頭で説明してもらったりします。実際の対応を演じてもらう業務シミュレーションとは異なり、主に判断基準や優先順位の考え方を確認する方法です。実際の職場に近い状況を使うことで、次の能力を評価できます。

  • 優先順位の付け方
  • 意思決定力
  • 問題解決力
  • 対人対応
  • 報告や相談の判断
  • リスクへの対応

日系企業で重視される報告・連絡・相談について、どのタイミングで、誰に、どのような情報を共有するかという判断を確認する方法としても活用できます。ただし、単に模範的な答えを選べるかだけでなく、なぜその対応を選んだのかまで確認しましょう。

6.リファレンスチェック

リファレンスチェックとは、候補者が提示した元上司や同僚など、過去の業務状況を把握している人物へ連絡し、勤務実績や働き方を確認する方法です。必要に応じて、候補者と業務上の関係があった取引先へ確認する場合もあります。主に次の内容を確認します。

  • 担当していた業務
  • 実績や成果
  • 強みと改善点
  • 責任感
  • チームでの働き方
  • 上司や部下との関係
  • 再び一緒に働きたい人材か

候補者本人の同意を得たうえで、募集ポジションに関係する内容に限定して実施しましょう。また、リファレンス先には、候補者と関係のよい人物が選ばれる場合があります。回答だけで採否を決めるのではなく、面接やスキル評価とあわせて判断する必要があります。

7.構造化面接

構造化面接とは、あらかじめ質問内容、質問の順番、評価項目、採点基準を決め、候補者へ共通の質問を行う面接方法です。面接官による質問や評価のばらつきを抑え、候補者同士を比較しやすくできます。例えば、営業職であれば、次のような共通項目を設定します。

  • 顧客の課題を把握する力
  • 提案力
  • 目標達成力
  • 交渉力
  • 社内との連携
  • 問題が起きた際の報告

各項目について、質問例と評価基準を事前に決めておきます。ただし、質問を機械的に読み上げるだけでは、候補者の経験を十分に理解できません。共通質問を基本としながら、回答に応じて追加質問を行うことも重要です。

8.行動面接(Behavioral Interview)

行動面接とは、候補者の過去の具体的な経験や行動を質問し、入社後の行動や成果の再現性を評価する方法です。例えば、次のような質問を行います。

  • 困難な目標を達成した経験を教えてください
  • チーム内の対立を解決した経験を教えてください
  • 自分のミスを報告し、改善した経験を教えてください
  • 顧客から厳しい要望を受けた際、どのように対応しましたか
  • 部下を育成した経験を教えてください

回答を深掘りする際には、次の4つの視点で整理するSTAR法が活用されます。

  • Situation:どのような状況だったか
  • Task:本人にはどのような役割や課題があったか
  • Action:本人が実際にどのような行動を取ったか
  • Result:どのような結果につながったか

重要なのは、チーム全体の成果ではなく、候補者本人が何を考え、どのように行動したかを確認することです。

9.グループディスカッション

グループディスカッションでは、複数の候補者へ共通の課題を与え、協力して議論や問題解決を行ってもらいます。次のような能力を確認できます。

  • リーダーシップ
  • 協調性
  • 発言力
  • 傾聴力
  • 問題解決力
  • 意見のまとめ方
  • 他者を巻き込む力

若手人材や、チームでの連携が重要なポジションで活用できます。ただし、発言量が多い候補者だけを高く評価しないことが重要です。他者の意見を聞く姿勢、議論を整理する力、発言の少ない参加者への配慮など、チームへの貢献も確認しましょう。

10.業務シミュレーション(Situational Interview)

業務シミュレーションとは、実際の業務に近い場面を設定し、候補者にその場で対応してもらうことで、仕事の進め方や判断、対人対応を評価する方法です。課題テストが主に提出された成果物を評価するのに対し、業務シミュレーションでは、候補者が実際にどのように行動するかを観察します。例えば、次のような課題があります。

  • 営業提案のロールプレイ
  • 顧客からのクレーム対応
  • 部下との面談
  • 複数の業務への優先順位付け
  • 経営者への状況報告
  • 管理職向けのケーススタディ
  • プレゼンテーションと質疑応答

特に、管理職、営業職、コンサルタント、顧客対応を伴うポジションなどに適しています。面接だけでは確認しにくい、次の能力を評価できます。

  • 実務遂行能力
  • 意思決定力
  • 対人対応力
  • 説明力
  • 優先順位の付け方
  • プレッシャーの中での対応

実際の業務とかけ離れた課題を設定すると、評価の有効性が下がります。募集ポジションで実際に起こり得る場面をもとに設計しましょう。

11.誠実性・インテグリティ評価

誠実性・インテグリティ評価とは、候補者の倫理観、責任感、規則を守る姿勢などを、行動面接、適性検査、リファレンスチェックなどを通じて確認する評価方法です。特に、次のようなポジションでは重要です。

  • 経理・財務
  • 法務・コンプライアンス
  • 購買
  • 金銭や在庫を扱う仕事
  • 顧客情報や機密情報を扱う仕事
  • 管理職

「あなたは誠実ですか」と質問しても、十分な評価はできません。次のような過去の行動を確認しましょう。

  • 自分のミスをどのように報告したか
  • 不正や規則違反を見つけた際にどう対応したか
  • 上司の指示に問題があると感じた際にどうしたか
  • 目標達成とルール遵守が対立した際にどう判断したか

一つの回答や検査結果だけで、「誠実な人」「不誠実な人」と断定しないことが重要です。複数の情報をもとに、職務上必要な行動基準に沿って総合的に評価しましょう。

12.職務知識の評価

職務知識の評価とは、募集ポジションに必要な専門知識を候補者が持っているかを確認する方法です。例えば、次のような内容を確認します。

  • 経理職:会計基準、税務、月次決算
  • 人事職:採用、労務、人事制度
  • 建設職:安全管理、工程管理
  • 営業職:業界知識、商談プロセス
  • IT職:技術、システム設計
  • 管理職:予算管理、組織運営

知識を暗記しているかだけではなく、実際の業務でどのように使ったかを確認しましょう。例えば、会計基準を説明できるだけでなく、過去の仕事でどのような判断を行ったかまで質問します。入社時点での知識レベルが分かれば、採用後に必要な研修も設計しやすくなります。

13.性格・適性検査

性格・適性検査は、候補者の行動傾向、コミュニケーションスタイル、意思決定の特徴などを確認する方法です。検査結果は、候補者が募集ポジションや職場環境へ適応できるかを考える参考になります。ただし、検査結果だけで採否を決めることは避け、面接や職務能力の評価と組み合わせて活用しましょう。また、自社の既存社員と似たタイプだけを採用すると、組織の多様性が失われる可能性があります。「自分たちと似ているか」ではなく、異なる経験や考え方を持ちながら、企業の価値観や行動基準に適応できるかを確認することが重要です。

14.バックグラウンドチェック

バックグラウンドチェックとは、候補者が提出した情報が正確かを確認する方法です。必要に応じて、次の項目を確認します。

  • 学歴
  • 職歴
  • 在籍期間
  • 資格や免許
  • 職務上必要な経歴
  • 運転を伴う職種での運転履歴
  • 職務上必要かつ法令上認められる範囲の情報

特に、金融、経理、法務、コンプライアンスなど、信頼性が重視されるポジションで活用されます。確認項目は、募集ポジションとの関連性があり、候補者が事前に説明を受けて同意した範囲に限定しましょう。候補者の個人情報を扱うため、次の点も定める必要があります。

  • 閲覧権限
  • 利用目的
  • 保存期間
  • 削除方法
  • 外部委託先の管理

バックグラウンドチェックの結果だけで採否を決めるのではなく、職務との関連性や情報の正確性を確認したうえで総合的に判断しましょう。

職種別に考える選考方法の組み合わせ

すべての職種で同じ選考方法を使う必要はありません。募集ポジションの役割や、確認したい能力に応じて組み合わせましょう。

若手人材・一般職

若手人材や一般職では、次のような組み合わせが考えられます。

  • 履歴書のスクリーニング
  • 事前スクリーニング
  • 構造化面接
  • 必要に応じて、性格・適性検査またはグループディスカッション

過去の実務経験だけではなく、学習意欲、基礎能力、成長可能性を確認します。すべての方法を実施するのではなく、募集人数や職務内容に応じて必要なものを選びましょう。

専門職

専門職では、次のような組み合わせが考えられます。

  • 履歴書のスクリーニング
  • 事前スクリーニング
  • 職務知識の評価
  • 課題テスト
  • 構造化面接または行動面接
  • 必要に応じたリファレンスチェック

資格や知識だけではなく、実務でどのように活用したかを確認することが重要です。

管理職

管理職では、次のような組み合わせが考えられます。

  • 履歴書のスクリーニング
  • 事前スクリーニング
  • 構造化面接
  • 行動面接
  • 業務シミュレーション
  • 状況判断テスト
  • 必要に応じたリファレンスチェック
  • 職務上の必要性に応じたバックグラウンドチェック

過去の肩書だけではなく、部下の育成、意思決定、目標管理、部門間調整の実績を確認します。

日本語人材

日本語人材では、次のような組み合わせが考えられます。

  • 履歴書のスクリーニング
  • 日本語による事前スクリーニング
  • 業務を想定した語学テスト
  • 構造化面接または行動面接
  • 必要に応じた課題テスト

日本語能力試験の資格だけではなく、実際の業務に必要な能力を確認します。例えば、次のように分けて評価します。

  • 日本人上司との会話
  • メールの読み書き
  • 会議での通訳
  • 日本語文書の作成
  • 日本人顧客との交渉

日本語で面接を行う場合も、日本語の流暢さだけで判断しないことが重要です。回答内容、質問の意図を理解する力、考えを整理して説明する力などを分けて確認し、日本語力と業務上のコミュニケーション能力を混同しないようにしましょう。

Peoplyeeが考える採用選考で重要な3つのポイント

1.選考方法より先に評価項目を決める

どのテストを使うかを考える前に、募集ポジションで必要な能力を明確にする必要があります。確認したい能力が分からなければ、テストや面接を追加しても、採用判断の精度は高まりません。例えば、営業職であれば、単に「コミュニケーション能力」を評価するのではなく、次のように分解します。

  • 顧客の課題を聞き出せるか
  • 提案内容を分かりやすく説明できるか
  • 反対意見へ対応できるか
  • 商談を次のステップへ進められるか

評価したい能力を具体化したうえで、それぞれを確認する選考方法を決めましょう。

2.面接官の印象ではなく、行動を評価する

「日系企業に合いそう」「素直そう」「コミュニケーションがよさそう」といった印象だけでは、候補者を公平に比較できません。また、「日本人と働きやすそう」といった曖昧な評価ではなく、異なる文化や働き方を持つ相手と協働できるかを、具体的な行動から確認することが重要です。

過去の具体的な行動、成果、判断理由を質問し、共通の評価シートへ記録しましょう。各面接官は、他の面接官と相談する前に自分の評価を入力することも有効です。役職の高い人や最初に発言した人の意見に、他の面接官が影響されることを防ぎやすくなります。評価記録には、職務と関係のない個人的な印象や、差別的と受け取られる表現を残さず、評価基準に基づく事実を記載しましょう。

3.選考を長期化させない

選考回数を増やしても、同じ内容を複数の面接官が確認しているだけでは意味がありません。各選考の目的を明確にし、重複する工程を削除しましょう。また、採用開始前に次の期限を決める必要があります。

  • 書類選考の期限
  • 面接後の評価入力期限
  • 次回選考の案内期限
  • 最終採用の判断期限
  • 給与条件の承認期限
  • 日本本社の回答期限

優秀な候補者を正確に評価することと同じくらい、迅速に判断することが重要です。

選考方法を決める前のチェックリスト

□ 募集ポジションの役割が明確か

□ 入社後に期待する成果が決まっているか

□ 必須条件と歓迎条件を分けているか

□ 各選考で確認する能力が明確か

□ 同じ内容を複数回確認していないか

□ 面接官の評価基準が統一されているか

□ 課題やテストが実際の業務に関連しているか

□ 候補者へ過度な負担をかけていないか

□ 選考結果の回答期限が決まっているか

□ 最終採用と給与条件の承認者が決まっているか

□ 候補者情報を適切に管理できているか

□ 不採用理由や評価結果を、評価基準に基づいて記録できるか

インドネシアの採用選考に関するよくある質問(FAQ)

Q. インドネシアで一般的な採用選考の流れは何ですか?

A. 一般的には、履歴書のスクリーニング、事前スクリーニング、採用面接、必要に応じた課題テストや適性検査、最終面接、リファレンスチェック、採用決定という流れです。ただし、職種や役職によって、必要な選考方法は異なります。

Q. 面接回数は何回が適切ですか?

A. 職種や役職によって異なりますが、選考期間を長期化させないため、面接は必要最小限に設計することが重要です。一般職では1〜2回、管理職や専門職では複数回実施されることもあります。面接回数そのものよりも、各面接の目的を明確にし、同じ質問を繰り返さないことが重要です。

Q. 日本語人材はどのように評価すべきですか?

A. 日本語能力試験の資格だけでなく、実際の業務に必要な会話、メール、通訳、文書作成、顧客対応能力を確認します。業務で使用しない高度な日本語能力を必須にすると、候補者の母集団が小さくなる可能性があります。

Q. 適性検査だけで採否を判断してもよいですか?

A. 適性検査の結果だけで採否を決めることは避け、職務経験、面接、課題テストなどと組み合わせて活用しましょう。適性検査は、候補者の行動傾向やコミュニケーションスタイルを理解するための補助的な情報です。

Q. 課題テストと業務シミュレーションの違いは何ですか?

A. 課題テストは、記事、提案資料、Excel分析、コーディングなど、候補者が作成した成果物を評価する方法です。一方、業務シミュレーションは、営業ロールプレイ、クレーム対応、部下面談など、実際の業務に近い場面で候補者がどのように行動するかを評価する方法です。

Q. 状況判断テストと業務シミュレーションの違いは何ですか?

A. 状況判断テストは、提示された状況に対してどのように判断するかを、選択肢や口頭回答で確認する方法です。業務シミュレーションは、実際にロールプレイや実演を行い、候補者の行動や対応力を評価します。

Q. リファレンスチェックとバックグラウンドチェックの違いは何ですか?

A. リファレンスチェックは、元上司や同僚などから、候補者の実績や働き方について情報を得る方法です。バックグラウンドチェックは、学歴、職歴、資格など、候補者が提出した情報が正しいかを確認する方法です。

Q. インドネシアの面接で確認すべき条件は何ですか?

A. 職務経験、転職理由、現在の総合待遇、希望条件、退職通知期間、入社可能日、居住地、通勤時間、他社の選考状況などを確認します。レバラン前後は、THRの受給時期と希望入社日の関係も確認しましょう。

Q. ATSを導入すると採用選考は改善しますか?

A. ATSを活用すると、候補者情報、選考状況、面接評価、連絡履歴を一元管理できます。ただし、求める人物像や評価基準が曖昧なままでは、ATSを導入しても採用課題は解決しません。まずは選考プロセスと評価基準を整理し、その運用を支える仕組みとしてATSを活用することが重要です。

まとめ

インドネシアで自社に合う人材を採用するためには、募集ポジションに必要な能力を明確にし、適切な選考方法を組み合わせる必要があります。代表的な14の採用選考方法は、次のとおりです。

  1. 履歴書のスクリーニング
  2. 事前スクリーニング
  3. 課題テスト
  4. 認知能力テスト
  5. 状況判断テスト
  6. リファレンスチェック
  7. 構造化面接
  8. 行動面接
  9. グループディスカッション
  10. 業務シミュレーション
  11. 誠実性・インテグリティ評価
  12. 職務知識の評価
  13. 性格・適性検査
  14. バックグラウンドチェック

ただし、選考方法を増やせば、必ず採用判断の精度が高まるわけではありません。各選考で何を確認するのかを明確にし、重複する面接やテストを削減することが重要です。また、インドネシアの日系企業では、現地人事、配属部門、日本人責任者、現地法人社長、日本本社の間で、評価基準、承認者、回答期限を共有する必要があります。

候補者を慎重に評価していても、企業側の判断が遅ければ、優秀な人材が他社へ進む可能性があります。「良い候補者がいない」と判断する前に、自社の求める人物像、選考方法、評価基準、選考期間が適切かを見直しましょう。採用選考で重要なのは、多くの手法を実施することではありません。募集ポジションに必要な能力を明確にし、目的に合う選考方法を必要最小限で組み合わせ、共通の基準で迅速に判断することです。

Peoplyeeでは、インドネシアで採用活動を行う日系企業に向けて、人材紹介、求める人物像の整理、選考プロセスの設計、人事管理システムの活用に関する支援を提供しています。管理職、専門職、日本語人材の採用や、採用選考プロセスに課題を感じている企業様は、ぜひPeoplyeeまでご相談ください。

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